今衛門の染付皿

染付って写真に撮るの難しいな~と毎回思います。

優しい色味をP1180376お伝えしたいと思えばぼんやりしてしまうし、くっきりさせると本来の持ち味が損なわれてしまうし…繊細な色です。

(ま、それ以外でもロクな写真は撮れないのですが…)

本日、そんな頼りない腕でご紹介するのは有田の歴史的な窯である今泉今右衛門の皿揃です。昭和2年の作ですから11代の作品です。

11代は絵を描くことが得意だったということで、この皿も愛らしい鳥の様子が柔らかく描かれています。

縁の内外に七宝と細かい波模様、さらに外側には絵がわりの丸紋と非常に丁寧な仕事ぶりです。

 

詳細などお問い合わせはどうぞ076-231-6631までお電話ください。全国へ発送も承っております。お買い上げいただきありがとうございます。

金の香合

金沢の桜はほぼ終わりましたが、春の嵐といえそうな夕べの強風がどんなにか見ごろの花びらも吹き飛ばしたでしょうか…

今日は金沢出身の金工作家・蓮田修吾郎のずっしり重たい香合をご紹介します。

P1170910今では金沢駅東口(兼六園口と呼ばそうとしている方)の鼓門がどどーんと目立っていますが、実は西口(こちらは金沢港口ですね)にもかなり大きなモニュメントがあります。それを製作したのが蓮田修吾郎です。

写真の香合も21世紀美術館に飾られてもおかしくないモダンなたたずまいです。しっかりとした箱型なので、小物入れや鍵入れとしてもお使いいただけそうです。

 

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輪島塗の酒次(銚子)

先週、五節句がモチーフになったお軸を紹介しましたが、新しく入荷してきた中にこれも五節句を描いた素晴らしい輪島塗の対の酒次があ りますので今週はこれをご紹介します。

kabuto hina

側面は同じ紋様なのですが、蓋の部分に目立つように描かれているのが雛と兜。節句によってメインになる方を使い分けていたのかもしれませんね。それぞれの節句を表すモチーフも海老や大根など、お軸とはまた異なっていて興味深いです。

詳細などお問い合わせはどうぞ076-231-6631までお電話ください。全国へ発送も承っております。

五節句の図

風がまだ冷たいですが、店が位置する金沢の広坂通りには毎春恒例のぼんぼりが設置され後は花が咲くのを待つばかりとなりました。本日は店主お気に入りの軸をご紹介します。

IMG_0017江戸時代後期に活躍した文人画家・山本梅逸の五節の掛軸です。やはり雛にパッと目がいきますが、奇数の重なる5つの節句をモチーフとしています(元旦は別格なので1月7日)。

そうして見ていくと端午の菖蒲に七夕の短冊、重陽の菊などが品よく繊細にかつ色濃く描かれ、眺めて飽きない作品です。

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からくり花器

新年のご挨拶もしないうちに早や春を分ける日も過ぎてしまいました。

三連休は全国的に天気に恵まれたようですね。曇り空の多い金沢もずっとお天気が続き、学会やイベントも重なって宿がとれないほどたくさんの方がお見えになったようです。

 

さて今日は江戸末期に造られたからくり式の凝った花器をご紹介します。蒔絵でとりどりに飾られた漆器の筒がそれぞれ木の枠に入れられ、その枠が蝶番で自由に可動します。

P1150948小さな屏風のように並べてもいいし、六角の大きな筒として見立てても面白い。

花も1つの筒にだけ生けたり、色んな花を標本のように差してみても一興。

詳細などお問い合わせはどうぞ076-231-6631までお電話ください。全国へ発送も承っております。

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布久部卓

今日はちょっと珍しい卓をご紹介します。

直径40cmほどもある大きな瓢箪を利用してp1050788います。大きさの割にはとても軽く、瓢箪のもつ自然な肌合いが美しい模様となっています。明治から昭和の初めころに作られたものと思われます。作者は京都の直斉です。

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海外からのお客様

金沢の名所・兼六園、21世紀美術館に至近という場所柄か最近は海外のお客様も1日のご来店者の何割かを必ず占めています。

昨日も毎年日本へ旅行し、金沢も2回目だという方がお見えになり、およそ1時間余りじっくりと商品をご覧になっていかれました。

その際にお買い上げいただいたものの一つが上の加賀伊万里の小皿です。加賀伊万里は大聖寺伊万里とも言われ、加賀地方大聖寺で造られた伊万里風の焼き物で、このお皿の場合は裏に「九谷」と入っています。明治ごろに造られたものですので、ちょうど九谷焼が国内販売より海外輸出に力を入れて生産に励んでいた時代です。

日本人からしたら九谷焼といえばまず青手なんかの緑と黄緑が余白なく大胆に濃密に色づけされたものがまず思い浮かびますが、明治のころJAPAN KUTANIとして世界に売り出された九谷は主に赤と金を組み合わせた豪華かつ繊細な絵柄が多かったようです。

そして現代に至ってもやはり海外の方、特に欧米の方はそうした時代のものを好んで買っていかれる方が多いように思います。明治のころに誰がどのようにマーケティングを行っていたんでしょうか、見事な嗜好の把握ぶりです。私もこういうの好みだわという方、当店Yahoo!ショッピングストアにて販売しております。残り2枚となりましたのでお早めに!

しかし、この短い3カ月ほどの勤務歴の中で一番印象的だった海外の方のお買い上げ品は全く異なるものでした。

総重量8キロほどにもなろうかという釜と風炉のセットを担いで帰った方がいらしたのです!最終的には出国までに送るかも、という話でしたが、自分が旅行する場合を考えると驚きの一言です。前回、来日したときも同じようなものを購入したということでしたので、相当お好きなんですね。またのご来店をお待ちしています♪

 

九谷焼 金閣寺鉢 鏑木製

p1030401昭和初期の造りと思われるまばゆいばかりの九谷焼の鉢です。

写真がつたなくてこの美しい輝きを伝えきれているのかわかりませんが、金閣寺の景色も渕の小紋も非常に精緻な筆使いで仕上げられています。

詳細などお問い合わせはどうぞ076-231-6631までお電話ください。全国へ発送も承っております。お買い上げいただきありがとうございます。

文章練習~月より団子~

p1030029記事を書くときはだいたい700字程度を目安に、と教わったのですがふだん文章をそんなに書く習慣がない身としてはかなりの長文です。何を書こうかな、と考えたときに最近知って一番「へ~!」と思ったことにしようと思いつきました。

来週は十三夜の月だそうですが、先月の中秋の名月は曇り空の多い金沢でも珍しくちょっとお月様を拝むことができました。ふと思い立って月見団子を作ってみたのですが、いざ盛り付ける段になってどうすればいいのかよくわかりません。なんとなく「サザエさん」の映像だけを記憶の糧にピラミッド型に積んで済ませたのですが、その数日後、ローカルペーパーに正しい月見団子の積み方という小さな記事を発見してしまいました。

その記事によれば、初めの段は中心の1個の周りに亀甲型に6個、計7個を並べ、中段には4個、そして頂上に1個と団子の数が12か月分12個になるように置くのだそうです。さらに今年はうるう年なので初めの段にもう1個足して置くんだとか。皆さんはご存知でしたか?

この歳になっても日々へぇ~と思う小さなことがあるものですが、これは特に最近知ったことの中では印象的でした。

写真はお月見にもぴったりの「吹墨うさぎ皿」です。絵付けが皿の半分だけなのでこれを盛り付けの中に活かしたりしてちょっと遊べそうですよね。詳細などお問い合わせはどうぞ076-231-6631までお電話ください。全国へ発送も承っております。